JPQRとは?JPQRのメリット、デメリットを解説

QR決済を1つのアプリで!

JPQRとは、2019年の8月からサービスが開始された、コード決済統一事業のことです。

それまでQR決済を行う際には、店舗が対応しているQR決済アプリを起動する必要がありました。

店舗ごとに対応しているQR決済サービスは異なるため、店舗によってはQR決済を行えないケースもあります。

しかし、JPQRでは様々なQR決済サービスを1つのアプリで取引が可能になります。

そのため、店舗側もユーザーもいろいろな会社のQR決済に対応する必要がなくなるため、よりスピーディに取引を行うことができます。

JPQRは2019年の夏に岩手県、長野県、和歌山県、福岡県の4県で実験検証が行われ、2020年の6月から全国に対応しました。

対応しているQR決済サービスもPayPayや、LINE Payなどの大手企業はもちろん、ほくほくPayなどのローカル事業も参加をしているので、キャッシュレス決済に対応しているほとんどの店舗で利用が可能となっています。

取引方法には、以下の2つがあります。

 

①MPM方式

店舗側がQRコードを提示し、ユーザーがJPQRのアプリで読み取る

(統一QR「JPQR」普及事業ウェブサイト(総務省)より)

 

②CPM方式

ユーザーがJPQRのアプリでQRコードを提示し、店舗側が読み取る

(統一QR「JPQR」普及事業ウェブサイト(総務省)より)

 

現在、MPM方式の場合はレジ前にたくさんのQRコードを提示している店舗が多いですが、JPQRを取り入れると1つのQRコードだけを提示すれば良いので、レジ前がすっきりとします。

CPM方式の場合は、ユーザーがたくさんのアプリを準備する必要がなくなるので便利になります。

 

JPQRのメリット・デメリット 店舗側への配慮が必要か

JPQRの一番の特徴は、1つのQRコードで様々なQR決済サービスを利用できるということです。

そのため、QR決済がより簡単にスピーディに行えます。

他にも、JPQRで決済をするとマイナポイントが貯まることもメリットの1つでしょう。

貯まったマイナポイントはそのままJPQRで利用することができるので、ポイント交換などの面倒な手間もかかりません。

店舗側のメリットは、QR決済の導入手続きが1つだけで良いことでしょう。

以前なら、PayPayやLINE Payなどを個別に導入手続きする必要がありましたが、JPQRを導入することで、手続きの手間を減らすことができます。

一方、店舗側のデメリットは、手数料負担がかかる場合があることや、決済管理は各々のQR決済サービスで行う必要があるため、手間がかかってしまうことです。

つまり、決済時はQRコードが一つで完了できますが、その後のQR決済サービス会社への支払いや、管理などは各社に個別に行う必要があるということです。

ユーザーのデメリットは、スマホの充電が切れてしまったときなど、スマホが使えない環境では取引ができないことです。

しかしこれは、QR決済のすべてのサービスに言えることなので、新たなデメリットというわけではありません。

また、PayPayが利用できる店舗が増えているため、今から新しくJPQRを導入するメリットもあまり感じられず認知されにくいというのも現状でしょう。

2025年までにキャッシュレス決済の割合4割を目指している日本。

それを実現させるには、もう少しJPQR独自のサービスなどの工夫が必要なのかもしれません。

しかし、便利なサービスであることは間違いないので、これからの改善に期待して利用してみるのもいかがでしょうか。