格安SIM人気13社の徹底比較(2021年9月16日現在)

概要

2021年春から大手携帯会社(MNO)各社が3,000円以下の安価なプランを提供し始めたのに続き、格安SIMを提供するMVNO各社も4月から続々とプラン改定や新プランを提供し始めました。

NTTドコモの「ahamo」、auの「povo」、SoftBankの「LINEMO」と、各MNOの新プランは月あたりのデータ利用量を一律20GBまでにしたわかりやすさ重視のもの。それに対してMVNO各社では、より小容量の0~10GBの料金プランも用意し、低価格なサービスを提供し始めています。

本記事では、上記キャリア3社と、UQ mobile、Y!mobile、OCNモバイルONE、IIJmio、mineo、BIGLOBEモバイル、y.u mobile、イオンモバイル、HISモバイルの人気MVNO・9社に、楽天モバイルを加えた13社それぞれの提供プランをデータ容量ごとに比較します。なお、記事中の価格についてはすべて税込み価格となります。

 

格安SIM人気10社の20GBプランを徹底比較!

20GBプランの料金・基本情報

(左右にスクロールできます)

提供企業 プラン名 料金(月額) 回線種別 最低利用期間 違約金 かけ放題プラン
(※はアプリ通話のみ)
通話料 支払方法 セット割の有無
NTTドコモ ahamo 2,970円 NTTドコモ なし なし ・1回5分(無料)
・かけ放題(1,100円)
22円/30秒 クレジットカード
口座振替
なし
au povo2.0 2,700円/30 日 au なし なし ・1回5分(550円)
・かけ放題(1,650円)
22円/30秒 クレジットカード なし
SoftBank LINEMO 2,728円 SoftBank なし なし ・1回5分(550円)
・かけ放題(1,650円)
22円/30秒 クレジットカード
口座振替
なし
楽天モバイル Rakuten
UN-LIMIT VI
2,178円 楽天 なし なし ・かけ放題(無料)※ 22円/30秒 クレジットカード
デビットカード
口座振替
楽天ひかり
IIJmio ギガプラン 2,068円 au
NTTドコモ
契約月の翌月末 なし ・誰とでも3分&家族と10分(月660円)/
誰とでも10分&家族と30分(月913円)※
22円/30秒
(アプリ11円/30秒)
クレジットカード IIJmioひかり
mineo マイピタ 2,178円 au
NTTドコモ
SoftBank
なし なし ・1回10分(935円)※
・月30分(924円)/月60分(1,848円)
22円/30秒
(アプリ10円/30秒)
クレジットカード なし
BIGLOBEモバイル 5,720円 au
NTTドコモ
12か月
(音声通話SIMのみ)
1,100円
(音声通話SIMのみ)
・1回3分(660円)/1回10分(913円)※
・月60分(660円)/月90分(913円)※
22円/30秒
(アプリ9.9円/30秒)
クレジットカード ビッグローブ光
フレッツ光
y.u mobile シェアプラン 4,378円 NTTドコモ なし なし ・1回10分(858円)※
・かけ放題(2,970円)※
22円/30秒
(アプリ11円/30秒)
クレジットカード なし
イオンモバイル さいてきプランMORIMORI 2,398円 au
NTTドコモ
なし なし ・1回5分(550円)/1回10分(935円)※ 22円/30秒
(アプリ11円/30秒)
クレジットカード なし
HISモバイル 格安弐拾プラン 2,178円 NTTドコモ
SoftBank
なし なし ・月70分(無料) 11円/30秒 クレジットカード なし

(9月16日現在のデータです)

まずは、各社の20GBプランの基本的な情報から見ていきましょう。

価格の最安はIIJmioの2,068円で、楽天モバイル、mineo、HISモバイルが2,178円です。

回線については、MNOとなった楽天モバイルが自社回線となっているほか、どのMVNOも国内の大手携帯会社3社の提供を受けており、基本的には従来と変わりません。しかし、乗り換えの際に気になる最低利用期間や違約金などの縛りについては、ほとんどのMVNOが4月からの新プランの導入に合わせて撤廃しており、これまで以上に気軽に乗り換えが可能になりました。

通話のかけ放題プランについては、どのプランも基本的にはオプションで対応。ニーズの多い5~10分間までの通話がかけ放題になるオプションは、多くのプランが設定しています。キャリア3社はNTTドコモが5分かけ放題込み、auとSoftBankが月額550円で5分かけ放題を利用できます。

アプリを利用する場合は、IIJmioやイオンモバイルなどが月額およそ500~900円で3分~10分のかけ放題を用意していますが、無制限かけ放題無料を打ち出した楽天モバイルに比べると魅力に乏しいかもしれません。

無制限かけ放題のオプションが用意されたサービスでは、NTTドコモは月額1,100円で利用でき、キャリア3社の中では電話オプションが充実しているといえます。基本料金と合わせて月額4,000円を超えることを踏まえ、他のプランと比較してみるといいでしょう。

mineoやHISモバイルのように、「月に合計○分までかけ放題」というオプションを設定しているプランもあります。特にHISモバイルは月70分までかけ放題が無料で利用でき、70分間を超えた場合の通話料も他社の半額である11円/30秒と、アプリ利用なしで通話を安く、たくさん利用したい人にとってはうれしい存在となっています。

その他、追加サービスに注目してみると、y.u mobileは2人まで追加料金なしで2枚の音声通話SIMをシェアでき、動画・電子書籍配信サービスのU-NEXTの月額プラン(2,189円)がついてきます。各種の動画サブスクリプションサービスを利用している方は、こうした追加サービスも視野に入れることで、トータルの利用量がお得になることもあります。乗り換え時に一度検討してみるとよいでしょう。

 

格安SIM人気11社の「0~10GBプラン」を徹底比較!

音声通話プランの料金

(左右にスクロールできます)

提供企業 プラン名 1GB未満 1~2GB 3~5GB未満 5~10GB未満 10GB
SoftBank LINEMO 990円(3GB)
au povo2.0 990円/30日(3GB)
楽天モバイル Rakuten
UN-LIMIT VI
0円(1GB) 1,078円(3GB)
UQ mobile くりこしプランS 1,628円(3GB)
Y!mobile シンプルS 2,178円(3GB)
OCNモバイルONE 770円(1GB) 990円(3GB) 1,320円(6GB) 1,760円(10GB)
IIJmio ギガプラン 858円(2GB) 1,078円(4GB) 1,518円(8GB)
mineo(マイネオ) マイピタ 1,298円(1GB) 1,518円(5GB) 1,958円(10GB)
BIGLOBEモバイル 1,078円(1GB) 1,320円(3GB) 1,870円(6GB)
y.u mobile シングルプラン 1,639円(5GB)
イオンモバイル さいてきプラン 1,023円(500MB) 1,078円(1GB)
1,188円(2GB)
1,298円(3GB)
1,408円(4GB)
1,518円(5GB)
~1,958円(9GB)
2,068円(10GB)
HISモバイル 格安ステップ 590円(1GB) 790円(3GB) 1,190円(5GB)
1,490円(7GB)
1,790円(10GB)
格安かけ放題プラン 2,728円(3GB)

(9月16日現在のデータです)

10GB以下のプランでは、各社ともMVNO利用者のボリュームゾーンとなっている月あたり5GB以内のデータ利用量のプランに力を入れてきました。10GB以下のプランは600円から2,000円あたりの価格帯になっています。

低容量プランでは、1GBまで0円のプランを提供する楽天モバイルが目立ちます。1GBではOCNモバイルONEが4月からの新プランで月額770円を打ち出したのに続き、6月にはHISモバイルが月額590円とさらに低価格設定を発表しており、端末のラインナップや通話の使い勝手などを考慮するとこちらも十分選択肢には入ってきます。3GBで1,000円を切るのはこの2社と、auのpovo2.0、SoftbankのLINEMOです。できるだけ低価格に抑えたいという人は注目したいところです。

データ専用プランの料金

(左右にスクロールできます)

提供企業 プラン名 3GB未満 3~5GB未満 5~10GB未満 10GB SMS利用
SoftBank  
 au
楽天モバイル  
UQ mobile  
Y!mobile  
OCNモバイルONE 858円(3GB) 1,188円(6GB) 1,628円(10GB) +132円
IIJmio ギガプラン 748円(2GB) 968円(4GB) 1,408円(8GB)  
mineo(マイネオ) マイピタ 880円(1GB) 1,265円(5GB) 1,705円(10GB) +0~198円
BIGLOBEモバイル 990円(3GB) 1,595円(6GB) +132円
y.u mobile シングルプラン 990円(5GB) +132円
イオンモバイル さいてきプラン 528円(1GB)
748円(2GB)
858円(3GB)
968円(4GB)
1,078円(5GB)~1,518円(9GB) 1,628円(10GB) +154円
HISモバイル データステップ 490円(1GB) 620円(3GB) 1,020円(5GB)
1,320円(7GB)
1,620円(10GB) +130円

(9月16日現在のデータです)

音声通話なしのデータ専用プランも、各社で価格がだいぶ抑えられています。家の外でもタブレットで快適に通信がしたい方や、通話はLINE電話などのサービスだけを利用するといった割り切った利用法を選べる方は、音声通話SIMよりも割安なデータ専用プランを視野に入れてみるのもよいでしょう。

 

なお、LINEなど一部サービスを利用するためにSMSが必須となる場合がありますので、その場合はSMS付きデータSIMを選ぶようにしましょう。
当サイトの記事「電話番号がないSMSデータSIMが人気!おすすめのSIMを調査」も参考にしてみてください。

 

0~10GBプランの基本情報

(左右にスクロールできます)

提供企業 プラン名 回線種別 最低利用期間 違約金 かけ放題プラン
(※はアプリ通話のみ)
通話料 支払方法 セット割の有無
SoftBank LINEMO SoftBank なし なし ・1回5分(550円)
・かけ放題(1,650円)
22円/30秒 クレジットカード
口座振替
なし
au povo2.0 au なし なし ・1回5分(550円)
・かけ放題(1,650円)
22円/30秒 クレジットカード なし
楽天モバイル Rakuten
UN-LIMIT VI
楽天 なし なし ・かけ放題(無料)※ 22円/30秒 クレジットカード
デビットカード
口座振替
楽天ひかり
UQ mobile くりこしプランS au なし なし ・1回10分(770円)
・月60分(550円)
・かけ放題(1,870円)
22円/30秒 クレジットカード
口座振替
UQでんき
auでんき
Y!mobile シンプルS SoftBank なし なし ・1回10分(770円)
・かけ放題(1,870円)
22円/30秒 クレジットカード
口座振替
SoftBank光
SoftBank Air
OCNモバイルONE NTTドコモ なし なし ・1回10分(935円)※
・通話料上位3番号かけ放題(935円)※
・かけ放題(1,430円)※
22円/30秒
(アプリ11円/30秒)
クレジットカード OCN光
NTTドコモ光
フレッツ光
IIJmio ギガプラン au
NTTドコモ
契約月の翌月末 なし ・誰とでも3分&家族と10分(月660円)/
誰とでも10分&家族と30分(月913円)※
22円/30秒
(アプリ11円/30秒)
クレジットカード IIJmioひかり
mineo(マイネオ) マイピタ au
NTTドコモ
SoftBank
なし なし ・1回10分(935円)※
・月30分(924円)/月60分(1,848円)
22円/30秒
(アプリ10円/30秒)
クレジットカード なし
BIGLOBEモバイル au
NTTドコモ
12か月(音声通話SIMのみ) 1,100円(音声通話SIMのみ) ・1回3分(660円)/1回10分(913円)※
・月60分(660円)/月90分(913円)※
22円/30秒
(アプリ9.9円/30秒)
クレジットカード ビッグローブ光
フレッツ光
y.u mobile シングルプラン NTTドコモ なし なし ・1回10分(858円)※
・かけ放題(2,970円)※
22円/30秒
(アプリ11円/30秒)
クレジットカード なし
イオンモバイル さいてきプラン au
NTTドコモ
なし なし ・1回5分(550円)/1回10分(935円)※ 22円/30秒
(アプリ11円/30秒)
クレジットカード なし
HISモバイル 格安ステッププラン NTTドコモ なし なし ・5分(700円、格安ステップ) 11円/30秒 クレジットカード なし
格安かけ放題プラン ・かけ放題(無料、格安かけ放題プラン) 無料

(9月16日現在のデータです)

各社の基本的な情報を見ると、20GBプランと同様に、最低利用期間や違約金などの縛りが撤廃されており、気軽に乗り換えができるようになっています。

通話のかけ放題プランについては、20GBプランと同様、ニーズの多い5~10分間までの通話がかけ放題になるオプションが中心です。アプリが必要になるプランが多いので、それを踏まえて検討するようにしましょう。

アプリ利用なしでは、UQ mobile、Y!mobileのサブブランド勢でオプション利用が可能ですが、基本料金が高めであることを考えると「格安」を目的でMVNOを利用する場合はメリットがやや薄い印象もあります。5分かけ放題を月額700円で利用することができるHISモバイルの新プラン(格安ステップ)や、月額550円で利用できるSoftBankのLINEMOは、使い勝手の良さが期待できます。

無制限かけ放題のオプションが用意されたサービスでは、やはり楽天モバイルの無料はインパクト大です。アプリ利用なしで通話を多くしたい人は、月額2,728円で月3GBまでのデータ通信と無制限のかけ放題がセットになったHISモバイルの「格安かけ放題プラン」や、月額1650円でかけ放題を利用できるSoftBankのLINEMOが候補となります。

大手携帯会社の新プランの動向を受けて、これまで以上にお得なプランが登場してきたMVNO。今後もまだ、さまざまな新プランが登場することになるはずです。

こちらの記事も各社のプラン変更が行われた際に随時更新を行いますので、新規購入や乗り換えの際にはぜひ参考にしてみてください。