サポート窓口やワクチン予約で使う0570番号への電話料金は高い!?

2021年、日本でも新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されました。政府や自治体は、医療従事者や高齢者を優先にしています。そんな中、予約受付の際に使われる「0570」番号、通称ナビダイヤルが物議を醸しています。

ナビダイヤルとは、発信者側が通話料を負担する仕組みです。今回、問題視されているのは「ワクチン接種は無料でも、ナビダイヤルが有料」である点です。予約受付が殺到するワクチン接種において、音声案内中や待機中でも、料金が発生します。

そして実際に、この仕組みを知らない高齢者が「知らぬ間に高額な通話料を請求されるのではないか」が問題視されています(参考:熊本日日新聞)。この問題は、自治体側の見込みの甘さはともかく「ナビダイヤル自体の認知度の低さ」「かけ放題プランの誤算」など、複数の原因が重なっています。

 

ナビダイヤル、フリーダイヤル、かけ放題プランの関係

そもそも、ナビダイヤルの仕組みを理解していない国民が多いのが現状です。特に高齢者や若年層からしたら、ナビダイヤルという概念自体を知らないのかもしれません。

まずはナビダイヤルとフリーダイヤルの違いを知りましょう。あわせて携帯通信キャリアが提供する「かけ放題プラン」との関係も把握するべきです。

 

ナビダイヤルとフリーダイヤルの違い

ナビダイヤルとフリーダイヤルの大まかな違いは、下記のとおりです。

ナビダイヤル フリーダイヤル
電話番号 0570から始まる 0120から始まる
通話料の負担 発信者 導入企業
通話料の大きさ 距離に比例 発信者は無料

ナビダイヤルとフリーダイヤルは、似ているようで全く異なります。ナビダイヤルの発信者は、通話料の負担をする上に、距離にともなう追加料金を受け入れなければいけません。また、企業側の対応時間によって料金が変わるので、通話が終わるまで通話料が読めないのも難点です。

企業のサポートダイヤルに連絡するときは、ナビダイヤルなのかフリーダイヤルなのか、見極めてから発信しましょう。見極めるポイントは簡単で、電話番号をチェックするだけです。ナビダイヤルしかない場合は、話す内容を整理して、極力通話時間を短くするといいでしょう。

 

かけ放題でもナビダイヤルは有料

勘違いされやすいのは「かけ放題だから大丈夫」という認識です。結論から言うと、どのキャリアのかけ放題プランでも、ナビダイヤルは対象外となっています。詳しくは、契約先キャリアの規約を確認すれば、対象外である旨の記載を確認できるでしょう。

 

ワクチン接種を予約するときはネット経由がおすすめ

もしもこれからワクチン接種を予約するなら、ナビダイヤルを使うより、インターネット経由の予約がおすすめです。ネットからなら、もともとの回線料金以外の追加料金は発生しません。

また自治体によっては、フリーダイヤルの設置も検討しているとのことです。現に、予約開始当初からフリーダイヤルを採用している自治体もたくさんあります。

ワクチン接種を予約するときは、思わぬ通話料の発生に十分注意しましょう。政府や自治体、携帯キャリアが対策する前に、まずは自衛に務めることが重要であり、先決です。